8つの「体捌き」


 合気会では「一教」「二教」という呼び方、

養神館では「一ヶ条」「二ヶ条」と、呼び方に違いはありますが、

形が存在し、皆さんそれを習得されます。


 でも、平井稔翁の創始した光輪洞合気道には、一般合気道でいう

形が存在しません。以前お話ししたかもしれません。

 形はありませんが、8つの「体捌き」と言うのが存在します。


 元々は7つだったらしいのですが、東京道場では8つだったそうで、

東京以外の光輪洞の道場では今も体捌きは7つのようです。


 どんな武道でもそうなんですが、達人と謳われた人は

自らもずっと鍛錬し、修行されていたようで、先生方の教える事は

どんどん変化・進化していったようです。

実際、平井先生は道場の誰よりも稽古をしていた、と聞いてます。


 で、肝心の8つ体捌きなんですけど、

その体捌きをもって、体術・剣術・杖術の全てに対応できるというもの。

  1. 180度転体
  2. 360度回転
  3. 籠手切り捌き
  4. 入り身転体
  5. 四方捌き
  6. 磯返し
  7. 面摺り捌き
  8. 後捌き

この8つです。

これを左右どちらでも出来るようにします。

赤の所、中々覚えられませんw激ムズです!


 先ほども書いた通り、この体捌きで全て対応するのですが、

例えば相手の攻撃に対して「この捌きで対応しよう。」とか、

「あの動きは、あの捌きだな。」という考え方は、

平井先生が最も嫌う考え方だと思います。


 平井先生は「無念夢想」「腰が回れば何でも百点満点。」と

良く口にされていたそうです。更に、

 「一場面を切り取ったものは武道ではない。

 無意識のうちに表れるものだ。」

 とも仰ってます。

 つまり、ああだな・こうだなと言う思考は無意識でも

無念無想でもないし、一場面を切り取った考え方な訳です。


 この体捌きは、もちろん対応の動きである事は間違いないのですが、

稽古することで身体に刷り込み、無意識に動けるようにする、

そうする事で、中心帰納と腰回しを体得する為のものだ、と考えます。

じゃないと結局、『形の代わりの体捌き』になってしまいます。

 その証拠にうちの先生には、

 「間違ってもいいから、分かるのだけでも良いから

 毎日数分でもやってみて下さい。そしてその時、

 体捌きをやっている『自分』を意識してみて下さい。」

 と、言われました。


 一般合気道は、海外では『動く禅』と言われてるそうです。

言葉を借りるなら、この体捌きはまさに動く禅です。

相手への意識、相手との対立点を無にする作業をしないと、

平井先生の提唱する母体武道にはならない、という事です。


 8つの体捌きを覚えたら、それをランダムに繰り返して稽古します。

うちの先生がやるとこんな感じです。


 ・・・ちょっと、曲カッコつけすぎですけどww

身体の動きや、足の開きなどに注意しつつも、

それをやっている自分を見つめると言うか、客観視と言うか

意識を自分に向けてるわけです。


 最終的に体捌き・中心帰納・腰回しの全てをマスターしないと、

体捌きだけをマスターしても平井先生の武道を選んだ意味はないし

やる意味もありません。

 少なくても僕はそう思います。




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