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散髪屋の悲劇~くやしいですっ!~

 あれは、長崎の佐世保から神奈川の横須賀に引っ越してきた小学5年生の時・・・

 母親が幼なじみの家に呼ばれ、僕も同級生の息子さんがいるから会わせたいと一緒に付いていく事に。

 実はその子とはかなり幼い頃に会っているらしいのだが、もちろん記憶になく二人ともほぼ初対面。とはいえそこは同級生、すぐに打ち解け仲良くなった。

 親同士は久しぶりの再会に、子供らは遊びにと楽しい時間を過ごしていた。

 美味しいお昼を御馳走になり、遊びの続きを、と思っていたら向こうのお母さんが、

 「あした始業式だから髪を切って来なさい。」と、言っている。確かにスポーツ刈りが伸びきってボサボサだ。その当時の僕は、ホトちゃんもビックリするくらいのキューティクルの光るサラサラヘアーだった。

 「あ~散髪行くのかあ、ひとりで遊ぶのつまんないなあ~。」と思っていたら、

 「ちょうどいい、あんたも切ってきな。明日から5年生だし、転校初日だから男の子らしくスポーツ刈りでさ。」

と、母親の一言。

 冗談じゃない!今まで散髪に行っても坊主だけは頑なに拒否ってきた。散髪屋のおっちゃんに「男らしく坊主にしたら?」と言われても、絶対に嫌だと目を真っ赤にして『キューティクルの操』を守ってきたのだ。

 しかし、僕以外はみんなそうした方が良いと言い、『スポーツ刈りの長め(全体を)にしてもらえばすぐ伸びる』という、今考えれば、だからなんだ!という説得に負け近所の散髪屋へ。

 散髪屋のおっちゃんに、

  「スポーツ刈りの長めで・・・」と頼むと、「はいは~い、長めにね。」と、軽い返事。

 バリカンの音と共に髪はみるみる無くなっていく。髪は秋の落ち葉の様にハラハラと僕の胸元をすべって行く・・・。しばらくしてふと気がついた。

 「あれ!?ずいぶん短くなっていくな。長めって頼んだのに。」

・・・40分後、確かに僕の頭はスポーツ刈りの長めになっていた・・・前髪だけ。それはもう「亀田兄弟」のような髪型。おっちゃんは、僕の言った「長め」を勝手に「前髪を長め」と解釈したのだ。

 こんなのは嫌だ、前髪を切ってくれ!と頼むとおっちゃんに「長めっていったじゃん!」と逆ギレされた。

 散髪屋から帰ると、親どもは男らしいだの良く似合うだの調子の良い事を言ってへこんでる僕を慰めた。僕も「まあ3ヶ月くらいしたらイイ感じで伸びてきて、また伸ばしていけばいいや。」と、すぐに立ち直った。

 が、しかし・・・伸びてくる髪の毛は見事な天然パーマ!まるで別人の髪が生えてくる!母親に訴えると、「ああ、私がテンパだから遺伝だね。たまたま短くしたタイミングと重なったんだよ。」とあっけらかんと答えた。

 たまたま重なった?そんなわけがない!短くしたことで「テンパ遺伝子」のスイッチがONになったんだ!科学的根拠は謎だが僕はそう確信した。そして、そこでもう一人スイッチが入る可能性のある奴がいる事に気がついた。僕の弟だ。

 弟はホトちゃんを上回る僕をも上回るサラサラヘアーだった。僕は弟を同じ目に会わせないように いつも髪は短くするなと言い聞かせていた。弟のスイッチを入れないように頑張っていた。親にも言い聞かせていた。サラサラがクリクリになるのはかなりイタい!散髪の時、落ち葉の様にハラハラ落ちていた髪は、テンパになると西部劇の風に吹かれる枯れ枝の玉の様にカラカラカラ~っと、まとまって落ちていく。ああ、なんて悲しい光景・・・。それだけは!弟だけは・・・!しかし5年後、弟にもついに「その時」が・・・。

 「短くしてテンパになるわけがない!お前は偶然だったんだ!」と言い張る母親に、じゃあ切ればいいと、どうなっても知らないぞ!と半ギレで言った僕。

 散髪屋で短くなった弟の頭は・・・やはりテンパになったのでした。

 赤ん坊の頃は出かけるたびに「この子のお父さんは外国人なの?白人さんなの?かわいいわねえ。」言われていたらしい。(母親談)

 でも幼い頃の写真を友人に見せても、誰も信じてくれないくらい「残念な感じ」に変わってしまいました、テンパのせいだけではないでしょうけどね。

逆マイケルジャクソンですわ・・・。

 僕の友人も同じ体験をしてるんですが、やはり父親がテンパだそうです。バリカンで毛穴が傷ついてテンパになるという説もあるみたいですけど、遺伝関係無くなっちゃいますし、坊主の子は全員テンパにならないといけないですね。

 真相ははいまだにわかりません。

 誰か謎解きしてくれませんか?



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